COFFEE KADO
黄金比が描く美しさと、空間の「カド」に寄り添う柔軟性
ハンドドリップ日本一の感性とリアリズムが調和する、熊本の自家焙煎珈琲店のブランディングを担当しました。
01. 背景と課題
ブランドの歩みとともに、上品でスマートな新たな世界観を確立する
熊本県立美術館分館や健軍での展開、伝統工芸館でのオープンなど、店舗の展開と移転に合わせてロゴリニューアルを手掛けた自家焙煎珈琲店「COFFEE KADO」。ハンドドリップ大会日本一の確かな技術と感性を誇る久保田氏と、経営やコスト設計を緻密に支える樋口氏という、卓越した二人の強みが融合する人気店です。これまでの実績と人気を背景に、二人が追求する高品質な珈琲やスイーツ・軽食にふさわしい、より上品でスマートな世界観への刷新が求められました。
02. 思考と検証
「上品さ」の追求と、「KADO」という言葉遊びのビジュアル化
久保田氏が求める洗練された佇まいを表現するため、文字のプロポーション(比率)を厳密に計算。固定的なロゴのルールで縛るのではなく、「KADO(角・隅)」という店名自体が持つ意味をデザインの運用ルールとして転換できないか、様々なレイアウト検証を行いました。

03. コアの発見
幾何学的な「ロゴタイプ」と、可変的な「レイアウトシステム」
タイポグラフィ:
黄金比に基づいて一文字ずつバランスを整えた、オリジナルのモノラインサンセリフ体。直線と曲線の美しさが同居する幾何学的でシャープな文字骨格により、上品でスマートな印象を立ち上げています。
レイアウト&システム(カドのルール):
媒体や空間の「角(カド)」に合わせてロゴの配置や組み方が柔軟に変化する可変システムを発見・定義。名刺、パッケージ、サインなど、あらゆる素材の角に寄り添いながら収まる独自のルールを構築しました。
グラフィック&カラーリング:
ブランドの象徴となるコーポレートカラーを設定し、店舗内装(前田定理氏による設計)とも深く連動。建築とグラフィックが心地よく響き合い、落ち着いて過ごせる空間の空気感を形作っています。

04. 各種展開
空間とプロダクトの「カド」に宿る、一貫したブランド体験
構築したロゴやシステムを、ドリップバッグ、パッケージ、メニューなどの各種ツールへ展開。内装デザインと深く調和したコーポレートカラーが空間全体を優しく包み込みます。さまざまなツールの「カド」に自然と収まるロゴの振る舞いは、上品でありながらもどこか親しみやすいグラフィック体験を生み出し、美味しい珈琲や食事とともに心を満たす店舗体験を支えています。



