土地の記憶を、新たな伝統の「カタチ」へ
大濠の歴史ストーリーと武将の威厳を紡ぐ、うなぎ専門店のブランディングを担当しました。
01. 背景と課題
かつてお堀に息づいた歴史の物語を、現代の店舗アイデンティティへ
福岡・大濠公園に隣接する地に誕生した「大濠うなぎ」。かつて広大なお城のお堀であった大濠にはうなぎが生息していたという歴史的なストーリーが存在します。この土地が持つ固有の記憶や歴史的背景を再解釈し、職人が焼き上げるうなぎの価値を際立たせながら、地域に深く根差し長年愛されるような威厳と品格を備えたブランド像の構築を目指しました。
02. 思考と検証
歴史的文脈と職人技の力強さを結びつける造形手法の模索
土地の歴史(お堀とうなぎ)を単なる説明的なイラストで表現することを避け、うなぎ専門店としての「格」をいかに持たせるかを検証しました。そこで、この地を治めた武将・黒田長政公の家紋が持つ美しさに着目。古典的な家紋のルールを取り入れつつ、職人の炭火焼きの躍動感を表現できる表現手法を模索しました。

03. コアの発見
家紋の紋様と躍動するうなぎが融合した「シンボルマーク」
シンボル:
黒田長政の家紋の構図をモチーフに、うなぎのダイナミックなシルエットを躍動感ある筆のタッチで再構築。歴史の文脈を背景に秘めた、家紋のような重厚感と凛とした品格を併せ持つシンボルマークを導き出しました。
タイポグラフィ:
シンボルの筆致と響き合うよう、歴史ある和の佇まいと現代的なモダンさが調和するロゴタイプを設計。和の格調高さを損なわずにツールへ馴染む文字要素として整えています。
グラフィック&ツール:
筆の質感を活かしたグラフィックエレメントを軸に、ショップカード、メニュー、パッケージなどの各種ツールへ展開。空間や器と調和するグラフィックシステムを確立しました。


04. 各種展開
歴史を纏うグラフィックが、店舗体験とツールを包み込む
完成したシンボルマークと筆致のグラフィックを、のれんや看板といったファサードツールから、メニュー表、ショップカード、テイクアウト用パッケージに至るまで一貫して展開。大濠という土地の歴史的物語をデザインの力で引き出し、来店客が食を通じて土地の記憶や歴史の情緒を感じられる一連のビジュアル体験を形作っています。





